2019年9月7日(土)、沼津市で開催される「第1回 日本フットケア・足病医学会 富士山セミナー」。
セミナーで予定されている講演・企画・展示などについて更新していきます。
※2019年7月1日、一般社団法人日本フットケア学会と一般社団法人日本下肢救済・足病医学会が合併し、
「日本フットケア・足病医学会」が新設されました。
それに伴い、セミナー旧名称「第16回 日本フットケア学会 富士山セミナー」が変更となりました。

2019年5月29日水曜日

「タコや爪」と「足の形と動き」をひもとく講演  ~足の国家資格「足病医」のお話~

爪の変形、タコやウオノメ。日常的に、私たちの足に起こり得る厄介事です。だからといって、爪やタコ、ウオノメだけをみて対処すればいいというものではありません。漠然と爪を切ったり、タコやウオノメを削っても、根本的な解決にはならず、むしろ足の大きなトラブルを招いてしまうことさえあるのです。


爪の変形、タコやウオノメをきたす要因として、足の変形・関節の硬さ・靴の不適合などが挙げられます。そのため、足の形や動きからその要因を見立てることが必要不可欠です。そのような足の構造と動きを追求する研究領域を生体工学(バイオメカニクス)といいます。

写真をご覧ください。右かかとの痛みを訴えて受診した患者(女性)の足です。足の変形・足関節の硬さに加え、右かかとへ圧が集中してかかっていました。患者の足と市販靴が合っていないことも要因のひとつでした。




足関節のストレッチをお薦めし、製作したインソールを使用していただいたところ、症状がなくなりました。また、皮膚の乾燥が強かったので、保湿剤と保湿方法も提案させていただきました。



フットケアを行う際、目の前の足を動く構造物としてイメージできると、「なぜここにタコができるのか」「今履いている靴は自分の足と合っているか」などということに考えが至ります。それらについて掘り下げる学問を「足病学」といい、「足」の悩みやトラブルを総合的に診る足病医という国家資格もあります。

セミナーで行われる米国足病医・泉有紀(いずみゆき)先生の講演「そのタコ、いつまで削りますか?」を聴くと、足病学の考え方が身に付きます。足の評価(見立てること)に加えて、立ったり歩いたりする際の足をイメージできるようになり、患者に根本的な問題解決を提供できるようになるでしょう。

◆泉有紀・プロフィール

資格・所属
独立行政法人国立病院機構京都医療センターWHO糖尿病センター
米国足病医
経歴
米国にてスポーツ医学を学び、NATA公認アスレティックトレーナー資格を取得。その後、米国足病医の資格を取得、臨床講師としてテキサス大学サンアントニオサイエンスセンターに籍を置きつつ、糖尿病足病変の予後に関する研究に従事。日本国内では、独立行政法人国立病院機構京都医療センター・WHO糖尿病協力センターに勤務。現在では米国足底板メーカー「Northwest Podiatric Laboratory」による下肢バイオニクスセミナーの講師を務めている。

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セミナーに参加される皆様へ(当日参加のご案内)

「第1回 日本フットケア・足病医学会 富士山セミナー」ホームページ

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