今回は、セミナーの最重要ワードである「Mt.Footcare」についてお話しします。
登山が好きな私には、「険しい登山道を経て頂上にたどり着くこと」と「たくさんの合併症を抱える患者の足や歩行、命を守ること」が重なってなりませんでした。
一方、フットケアサロンで比較的健康な私の足に施されるケアは、重篤な足のそれとは随分違っていました。そして「登っている山が違うんだな」と気付いたのです。
富士山に登るのにスニーカーやビニール製のレインコートでは危ないし、高尾山に登るのにロープやハーネスではおおげさですね。山が違えば必要な装備や体力も違ってくるように、フットケアにおいても患者の状態によって、知識や道具、チーム編成が変わってきます。
これまでのお話を踏まえて、Mt.Footcare を以下のように分類してみましょう(それぞれの項目から、より詳細な記事にリンクしています。合わせてご覧ください)。
1. 高尾山
健康な人に、快適に歩いてもらうことを目指すフットケア。
2. 富士山
糖尿病や腎不全、あるいは他の内科疾患を合併している人の足と歩行を守り、命を守るためのフットケア。
3. 八ヶ岳
その他にも、「八ヶ岳かと思っていたら実は富士山だった」という紛らわしい例
もあり、誤判断から取り返しのつかない結果を招くこともあります。患者がどの山に属しているかを見極め、フットケアを行う人が自らの技量や環境、立場を認識しておくことは、フットケアを成功に導く鍵といえます。今回のセミナーを通じて、ぜひその鍵を見つけてください。
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セミナーに参加される皆様へ(当日参加のご案内)
「第1回 日本フットケア・足病医学会 富士山セミナー」ホームページ
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